「毎月勤労統計調査に係る雇用保険、労災保険等の追加給付」について解説

2019年(平成31年)1月11日(金)、厚生労働省より「毎月勤労統計調査に係る雇用保険、労災保険等の追加給付について」が発表されています。

今回の追加給付では、対象となる可能性のある方が延べ2000万人近くにまでのぼると推計されており、「もしかしたら追加給付を受けられるかも⁉️」とお考えのことも多いと思います。

そこで、現在発表されている資料を元に、できるだけわかりやすく現状や今後の動きを解説していきます。

追加給付の対象となる可能性がある場合

追加給付の対象となる可能性があるのは、以下の保険を受給されている場合です。

  • いつ以降に受給したか
  • どの保険を受給したか
に注意しながら確認してみてください。

雇用保険(いわゆる失業保険)関係

平成16(2004)年8月以降に受給された、以下の給付です。

  • 基本手当、高年齢求職者給付金、特例一時金
  • 個別延長給付、訓練延長給付、広域延長給付、地域延長給付
  • 傷病手当
  • 就業手当、再就職手当、常用就職支度手当、就業促進定着手当、教育訓練支援給付金
  • 高年齢雇用継続給付、育児休業給付、介護休業給付
  • 失業者の退職手当(国家公務員退職手当法)
  • 就職促進手当(労働施策総合推進法) 等

対象とならない給付は以下のとおりです。

  • 技能習得手当(通所手当、受講手当)、寄宿手当
  • 移転費、求職活動支援費(広域求職活動費、短期訓練受講費、求職活動関係役務利用費)
  • 教育訓練給付
  • 日雇労働求職者給付金

労災保険関係

平成16(2004)年7月以降に受給された、以下の給付です。

  • 傷病年金、傷病補償年金
  • 遺族年金、遺族補償年金
  • 休業給付、休業補償給付
  • 上記に伴う特別支給金 等

船員保険関係

平成16(2004)年8月以降に受給された、以下の給付です。

船員保険制度の

  • 障害年金
  • 遺族年金 等

事業主向け助成金

助成金のうち「雇用調整助成金」について、対象となる可能性があるのは以下の場合です。

「雇用調整助成金」の支給決定の対象となった休業等期間の初日

  • 平成16(2004)年8月から平成23(2011)年7月の間
  • 平成26(2014)年8月以降
であった事業主 等

政府の対応方針Q&A

今後、追加給付がどのように実施されていくのかについて、Q&A方式でまとめました。

追加給付はいつから開始される?

追加給付はいつから開始されるの?

できる限り速やかに、順次追加給付が開始される予定です

追加給付のためには、関係のコンピュータシステムの改修住所等の確認などが必要とのこと。

正確な支給のための最低限の準備ができ次第、対象者の特定、給付学の計算が可能なケースから順次追加給付が開始されるようです。

ハローワークに行く必要はある?

追加給付を受けるためにハローワークに行く必要はある?

できる限りハローワークに行かなくてもいい手続が検討されています

この「できる限り」ですが、住所データの有無によって異なるようです。

住所データが残っている場合

追加給付の対象になる方のうち、ハローワークで住所がわかっている場合には、今後手紙が郵送されます。

内容は以下のとおり。

  1. 追加給付の対象となっている旨
  2. 追加給付額
  3. 振り込み予定口座 等

この手紙で振り込み予定口座等が確認できれば、口座振り込みで追加給付が行われる予定です。

住所データが残っていない場合

住所データが残っていない場合(推計で延べ1,000万人以上)や、転居等で住所が不明となっているなど、ハローワークで住所がわからない場合には、やはり受給者側からの申し出が必要となるようです。

政府は、報道ホームページ等を通じて、追加給付の可能性がある給付の種類受給時期等を示したうえで、国民からの申し出を待つスタンスです。

そして申し出があれば、受給実績や本人であることの確認、追加給付額の計算を行った上で、追加給付を行うという流れを想定しているようです。

この、政府からの呼びかけの時期についても、システム改修等が終わってから(しかも相当の時間がかかる予定)なので、実際の時期については未定です。

返還義務はあるの?

もし、多くもらいすぎていた場合は返さないといけないの?

その必要はありません

 今回の追加給付は、国民に不利益が生じないようにするためのものです。

仮に、本来の額よりも給付額が多くなっていた場合でも、返還義務はありません。

自分が対象かどうか確認する方法は?

自分が追加給付の対象かどうか確認する方法はないの?

システム改修等が終わるまで待ってください

具体的に「追加給付になるかどうか」の確認のためには、対象者の特定や追加給付額の計算のためのシステム改修等が必要で、それが終わるまでは待ってください、とのことです。

政府は「一定の期間を要する」としていますが、それがどの程度の期間になるのかは正直わかりません。

保存しておいた方がいい書類は?

追加給付を受けるために保存しておいた方がいい書類はある?

今後の手続きに役立つ可能性のある書類は以下のとおりです

雇用保険(いわゆる失業保険)については、基本的に本人確認ができれば追加給付は可能とのことですが、受給資格者証被保険者証があれば、手続きがよりスムーズに進む可能性があるので、保存しておくことをおすすめします。

その他の保険について、保存しておいた方がよい書類を以下に列挙しておきます。

  • 【労災保険】支給決定通知・支払振込通知 、年金証書、変更決定通知書
  • 【船員保険】支給決定通知・振込通知、年金証書、改定通知書
  • 【政府職員失業者退職手当】失業者退職手当受給資格証等
  • 【就職促進手当】就職促進手当支給決定通知書など、支給の事実が確認できる書類
  • 【事業主向け助成金】支給申請書類一式、支給決定通知書

注意しておくべきこと

追加給付について、注意しておくべきことをまとめました。

必ず追加給付の対象となるわけではない

発表にもあるように、原則として平成16(2004)年8月以降に雇用保険(失業保険)等を受給した場合は、追加給付の対象となる可能性があります。

ただし、絶対に全員が必ず追加給付の対象となるわけではないということは注意しておいてください。

雇用保険等の給付額は、賃金や勤続年数、もらっていた時期などによりそれぞれ異なります。そのため、全員が一律に追加給付を受けられるわけではない、ということを心に留めておいていただければと思います。

追加給付まで相当な時間がかかる

Q&Aの中でも再三お伝えしましたが、今回の追加給付に伴って大規模なシステム改修が行われる予定です。さらに、正確な給付のために、対象者の特定給付額の計算についても慎重が期されるはず。

つまり、追加給付まで相当の時間がかかるということは理解しておいた方がいいと思います。

正直なところ、いつになるかはわかりません。

詐欺に注意!

こういったことがあると、横行するのが電話による詐欺です。

厚生労働省も、以下のように注意を促しています。

本件に関して、厚生労働省、都道府県労働局、ハローワーク(公共職業安定所)、労働基準監督署、全国健康保険協会又は日本年金機構から直接お電話することはありませんので、これらをかたる電話があった場合はご注意ください。

厚生労働省ホームページより

どうぞくれぐれもご注意ください。

相談窓口

平成31年1月11日(金)から、以下の相談窓口が設けられています。

追加給付問い合わせ専用ダイヤル
  • 雇用保険:0120-952-807(※事業主向け助成金の問い合わせも含む。)
  • 労災保険:0120-952-824
  • 船員保険:0120-843-547 又は 0120-830-008

受付時間:平日8:30~20:00

通話料:無料

相談の期限はいまのところありません。

まとめ

「毎月勤労統計調査に係る雇用保険、労災保険等の追加給付」について、現在発表され、わかっていることをまとめました。

今後も動きがあれば随時更新していきます。