こんにちは、2018年に 行政書士試験 と 社労士試験 にダブル合格した ゆかねぇ(@officeyuka)です。
私は行政書士試験に市販のテキストのみで合格しました。
とはいっても、通学や通信、独学など、どんな勉強法でも合格までにやるべきことはそんなに変わりません。
そこでこの記事では、行政書士試験の合格を目指すすべての方のために私が行政書士試験合格までに行なった勉強法を隅から隅までご紹介します!
特に短期間で合格を目指す方は必見かも⁉︎
4月:行政書士試験の勉強スタート
行政書士試験は例年11月の第二日曜日に行われます(令和2年現在)。
私が行政書士試験に向けての勉強を始めたのは、本試験の日からおよそ7ヶ月前の4月でした。
とは言っても、元々は社会保険労務士(社労士)試験の受験をメインで考え、ガリガリ勉強していた私。
そのため行政書士試験の勉強は「イケそうだったら受けようかな」ぐらいのお試し的なノリでのスタートでした(すみません…)。
某予備校の教材に一瞬で挫折
お試しと言いながらも、実は当初 某資格予備校 の通信講座に申し込んでいたのです。
教材が届いたときってなぜか嬉しいですよね?やる気出ますよね?
もちろん私も、教材が届いた瞬間にダンボールを開け、さっそくテキストを読み始めたのですが…
なにこれ!書いてあることがサッパリわからへん!しかも量多すぎ!!
行政書士試験の科目ぐらいは一応押さえていた私ですが、テキストをパラパラ見ただけでも範囲の広さや奥深さを感じ取ってしまい、一瞬で挫折してしまったのです。
(※その教材はすぐさま丁重に返品し、返金処理をしていただきました)
市販のテキストに切り替える
せっかく行政書士試験の勉強をしようと思ったのに教材がなくなってしまったわけですが、「そもそもお試しで始めたのだから全体像だけ掴めたらいいや」と市販のテキストに切り替えました。
それが「みんなが欲しかった! 行政書士の教科書
この「みんなが欲しかった! 行政書士の教科書
- 「みんなが欲しかった〜」シリーズは他の資格にもあり、知っていた
- 抜粋ではあるが試験用の六法がついていた
- 科目ごとに分冊することができた
- 近所の本屋で立ち読みしたらわかりやすそうだった
- というかこれしか置いてなかった
「みんなが欲しかった〜」シリーズは、人によっては挿絵や板書風の字体に違和感を覚えるかもしれませんが(私もその一人です)、初めて学ぶには良いテキストだと思います。
私は「もし行政書士試験を本気で受験すると決めたら、そのときにもう一度考え直そう」ぐらいの気持ちでこのテキストを選んだのですが、結局最後まで使い倒すこととなりました(後述)。
ちなみに、行政書士試験の勉強を始めた4,5月の勉強時間(社労士試験の勉強時間除く、以下同じ)は1日約3時間前後でした。
6~8月:行政書士試験の勉強は一切せず
なんかほんとすみません…
実は6~8月の3ヶ月間、行政書士試験の勉強をまっったくしませんでした。
理由は「社労士試験に集中した」から
3ヶ月ものあいだ行政書士試験の勉強を一切しなかった理由は、社労士試験に集中したからです。
6月に入ると、社労士試験の方では模擬試験が始まり、イヤでも緊張感が高まってきます。
弱点も見えますし、「ヤバイ、受からないかも」という焦りだけが募る時期です。
そんなときに行政書士試験の勉強をするほどの余裕は、残念ながら私にはありませんでした。
社労士試験終了の翌日、願書提出
社労士試験で手一杯だった私が、行政書士試験の受験を考える余裕などあるわけがありません。
そのため、行政書士試験の受験を決めたのは8月末の社労士試験が終わったその日でした。
社労士試験が終わった直後の自己採点で合格の手応えをつかんだ私は「行政書士試験も受けよう」と決め、翌日インターネットで受験申し込みをしました。
まさかの受験申し込み締め切り2日前のこと。
行政書士試験はインターネット申し込みができたのが本当に救いでした。
9月:行政書士試験の勉強に本気を出す
行政書士試験受けるぞ!合格するぞ!
再び鼻息を荒くし、行政書士試験に向けての勉強を始めようとした私ですが、ここで立ちはだかった大きな難関がありました。
それは本試験までに残された時間が少なすぎるということ。
何を血迷ったか9月の頭にファイナンシャルプランナー2級の試験まで組み込んでいた私には、行政書士試験までに残された日数はたったの62日しかありませんでした。
さらに、ひととおり目を通したとはいえ行政書士試験の勉強をしたのははるか3ヶ月以上前。知識が残っているはずもありません。
これは…普通に勉強していては絶対に間に合わない!
そう思った私は、真っ先に戦略を練ることにしました。
戦略① 択一式のみで合格ラインを目指す
行政書士試験合格に向けて私が立てた戦略の一つ目は、択一式のみで合格ラインを目指すというものです。
行政書士試験の大きな特徴として記述式での回答があることが挙げられます。
記述式は、キーワードをうまく入れられれば部分点は狙えますが、満点をとることは難しいです。
しかも人間が採点するので何かと不確実ですし、そもそも記述式対策の勉強までしている時間はありません。
なので私は、択一式のみで合格ラインに達するための勉強をすることにしました。
いえ、ハッキリ言いましょう。記述式は捨てました(結果的に60点中32点は取れましたが)。
具体的にはどういうこと?
では、もっと具体的に「択一式のみで合格ラインに達するための勉強」とはどういうものでしょうか。
本来、行政書士試験は 300点 満点、合格ラインは 180点 ですから6割取れれば合格です。
これを択一式だけで考えると、択一式だけの総得点は 240点 、合格ラインは 180点 ですから7割5分の正答率であればOKということになります。
ただし!行政書士試験には科目ごとの足切り点(法令等 122点 、一般知識等 24点 )がありますし、択一式にも「5肢択一式」と「多肢選択式」があります。
なんかややこしい(笑)。
というわけで、シンプルに私は一つの結論を出しました。
試験範囲の7割5分を理解すれば合格する、と。
戦略② テキストは市販のテキスト一本に絞る
行政書士試験合格に向けて私が立てた戦略の二つ目は、テキストは市販のテキスト一本に絞るというものです。
合格するためには満点を取る必要はまったくありません。
しかも、択一式だけに絞ったとしても7割5分正解すればいいわけです。
ということは…テキストが網羅している内容も7割5分でいいんです!
資格試験予備校の教材はたしかに詳しく、全範囲を網羅しているかもしれませんが、合格するためにはすべてを理解しなくてもいいしそもそもそんな時間もありません。
こうなるともうわかりますよね。
選ぶべきテキストはただ一つ。市販のテキストのみ。
市販のテキストは残念ながらめちゃくちゃ詳しくもないですし、試験にあまり出ない項目はバッサリ切られています。
それでいいのです、だって7割5分でいいんですから。
というわけで私は、4月に購入した「みんなが欲しかった! 行政書士の教科書
勉強の基本は過去問→テキストの繰り返し
戦略を決めた私はいよいよ行政書士試験合格に向けて本気を出し始めました。
とはいってもやったことは非常にシンプル。過去問→テキストの順に全科目をただひたすら繰り返しただけです。
この勉強法は社労士試験のときにも実践したのですが、あえて過去問から解くことで記憶の引っかかりが良くなり、知識の定着が早くなるというメリットがあります。
使用した過去問はユーキャンの「10年分過去問題集」
そしてその過去問ですが、私が使用したのはユーキャンの「10年分過去問題集」でした(2020年5月現在、発売されていないようです)。
この過去問題集はユーキャンから出ていますが、ユーキャンの行政書士講座とは連動していないので質問などはできません。
それでもユーキャンの過去問題集を選んだのは次の理由からです。
- 10年分の過去問が掲載されている(他ではあまりない)
- ユーキャンの解説が詳しいことを社労士試験で知っていた
- 9月になってもまだ売っていた(発送は5月中旬から)
ユーキャンは、過去問にしても模擬試験にしても解説が非常に詳しいのでおすすめです。
テキストが全範囲を網羅していないことを考え、過去問題集はできるかぎり解説が詳しいものを選びました。
過去問を解いてもテキストに記載がない⁉︎
行政書士試験の勉強をしながら一番困ったのは、過去問を解いてテキストに戻っても問題に関連する記載がない場合があるということでした。
これは7割5分の知識しか掲載されていないテキストでは仕方がないことなのですが、わからないことがそのままになるというのはやはりモヤモヤします。
そんなとき、私は「テキストに載っていないならこれは基本的な項目ではないのだ、だから深入りはやめよう!」とスッパリ切り替えました。
怖くなかったかと言えば嘘になります(本試験で出ないわけではありませんから)。
でも最初に「7割5分取れる勉強法で行く」「テキストは一冊に絞る」と戦略を立てていたからこそ切り替えができたし合格ができたと今では思っています。
戦略を決めて本気を出し始めた9月、それでも勉強時間は1日6時間程度でした。
直前期:行政書士試験に間に合う…か?
いよいよ試験まで1ヶ月あまりとなった10月の直前期。
お恥ずかしい話ですがとてもじゃないけど本試験に間に合う状態ではありませんでした。
それでも「行政書士試験を受ける、そして合格する!」と決めた以上やるしかありません。
過去問→テキストを繰り返しながら、直前対策に乗り出しました。
一般知識対策
ただでさえ広い行政書士試験の範囲の中で「範囲すらないんじゃないか」とすら思えた一般知識。
そんな一般知識対策として、私は10月から日本経済新聞を取り、毎朝可能な限り熟読しました。
この方法は一見すると遠回りに見えるかもしれませんし、本当に時間のない中で勉強をされている方には難しい方法のはずです。
でも、世界各国の大統領の名前も答えられない、世界情勢どころか日本の情勢もわかってない、そんな状態の私にとって新聞は非常に優秀な一般知識用教材でした。
「新聞のおかげで一般知識の足切り点を超えられた」と言っても言い過ぎではないぐらいです。
模擬試験
模擬試験ははっきり言って悲惨です。
会場模試も申し込んだのですが、あまりにも勉強が追いついておらず、会場への往復時間(3時間以上)がもったいなくてキャンセルしました。
せめて自宅受験だけでも、と伊藤塾の自宅模試を申し込みましたが、2回のうち回答を提出できたのは1回だけです(もちろん合格ラインに届かず)。
本当なら会場模試を一回でも受けておくべきなのですが、社労士試験のときに何回も会場模試を受けていたので試験そのものの雰囲気をわかっていたことは救いでした。
最後の最後までやったこと
本試験の直前になってもこのように「合格には程遠い」状態だったのですが、私はそれでも最後の最後まで過去問→テキストを繰り返し続けました。
直前になってあれこれ手を出しても混乱するだけ。
そのことをわかっていた私は、ただひたすら同じ教材を繰り返し、「基本的な7割5分の知識をできる限り完璧にすること」だけを考えて勉強を続けました。
10月からの直前期は、さすがに1日8~10時間程度の勉強時間でした。
まとめ
最後の最後まで合格するかどうかわからずヒヤヒヤしていましたが、結果的には択一式だけで合格ラインを超え無事戦略どおり合格することができました。
これは決して私の頭が人より良いからではありません。
自分の置かれた状況を把握し、戦略を立て、あとは基本に忠実に、最後まで諦めずに勉強を繰り返したからこそ得られた結果です。
だからこそ、誰にでも合格のチャンスはあると私は思っています。
この記事のどこか一部分でも受験勉強の役に立ち、合格を手にしていただければこれほど嬉しいことはありません。
受験生のみなさん、これから受験を考えているみなさん、どうぞ頑張ってください!応援しています!