真綿のような感受性を、こわしてしまうその前に

こんにちは、 渡邊 由佳 ( @officeyuka )  です。

今のご時世、感受性の強い方は少々生きづらいかもしれません。

だからといって、その真綿のように繊細な感受性にふたをしてほしくもありませんし、ましてや壊してなどしてほしくないのです。

ふと思い出す一編の詩

かく言う私も、感受性が強い方です。

自分で「調子がいい」と感じているときは、感受性がフル回転している証拠。

反対に、弱っているときや悩んでいるとき、疲れているときは感受性が弱まり、心がまったく動かなくなってしまいます。

感受性が弱まると本当にしんどいです。言葉も紡げないし、綺麗な花を見てもなんとも思わないし、なにより感受性が弱まってる自分にすら気づきません

でも、そんなときにふと思い出す一編の詩があります。

茨木のり子さんの「自分の感受性くらい」

それは、茨木のり子さんの「自分の感受性くらい」です。

自分の感受性くらい 新装版 / 茨木のり子 【本】
created by Rinker

茨木のり子 さんの詩は、多くの方が学生時代に現代文(国語)で習ったことがあるのではないでしょうか。

そして、今回ご紹介する「自分の感受性くらい」は、数ある茨木のり子さんの詩の中でも1,2を争う知名度かと思います。

私の大好きな詩です。せっかくなので全文をご紹介します。

自分の感受性くらい

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志しにすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

茨木のり子

詩集「自分の感受性くらい」(1977刊)所収

「現代詩文庫」思潮社にも収録

参照:https://www.matatabi.net/Poetry/ibaraki_01.html

この詩を読むと、私はいつも涙がこぼれます。

だって「自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ」ですよ。

「何やってんだ私!ばか!ばか!ばか!」って自分の頭をポコポコするでしょ(しませんか)。

そのあとすぐに「ごめんね私、守ってあげられなくて」って自分を抱きしめるでしょ(しませんね)。

とにかく、私にとって「自分の感受性くらい」は、自分の感受性を取り戻す大切な大切な詩なのです。

自分の感受性を自分で守るためにどうするか

一編の詩で自分の感受性を取り戻すことも良いですが、できれば壊れる前に守っておきたいもの。

自分の感受性を自分で守るためにはどうすれば良いでしょうか。

情報を取捨選択する

テレビ、インターネット、SNS…。

今の時代に感受性の強い方が生きづらくなっているのは、巷に情報が溢れすぎているからだと私は思っています。

ですから、放っておくととめどなく襲ってくる情報を取捨選択することは、自分の感受性を守るためにもっとも大切だと言えるでしょう。

私の場合、元々テレビが嫌いなので自宅にテレビがありません。

また、インターネットも Yahoo!ニュース などは随分前から見なくなりましたし、余計なサイトも極力見ないようにしています。

さらにSNSですが、今でこそ仕事上のメリットを感じて利用しているものの、一時期はすべて退会していました。

極論を言ってしまえば、テレビやインターネットがなくても生きていけます(私が実際にそうでした)。

ただ、有益な情報ももちろんあるので、自分の感受性を傷つけない範囲で上手に取捨選択をすることが大切です。

付き合う相手を選ぶ

決して上からものを言っているわけではありませんが、自分の感受性を守るために付き合う相手を選ぶのはとても大切です。

例えば足を引っ張る人、ネガティブな発言ばかりする人、陰口好きな人、文句ばかり言う人…。

このような人たちと長く接していると、感受性が強い方ほどやられます。

「仕事でどうしても接しなければいけない」などという場合でも、不要な会話は避けたりその場から離れたりして、うまく交わしていきましょう。

友人ならその場で縁を切ってもいいと思いますし、そもそもそんな友人は友人ではありません。

追い詰めるまで仕事をしない

仕事をしていれば、どうしたって無理をしなければいけないこともあるかもしれません。

それを承知の上で、やはり自分の感受性を守るためには自分を追い詰めるまで仕事をしないことが大切です。

仕事で追い詰められると、体だけでなく心も疲れるうえに余裕もなくなります。感受性が壊れるのは時間の問題でしょう。

でも、感受性が壊れてからでは遅いですし、職場の人間が責任を取ってくれるわけでもありません。

逃げることは決して悪いことではないです。

なぜなら、自分を守れるのは自分だけだから

まとめ

感受性の強い弱いは人それぞれですし、どちらがいいとか悪いとかいう問題でもありません。

ただ、生きづらいがゆえに感受性を押し殺し、無理をした結果壊してしまうのはあまりにももったいないです。

感受性は自分らしさです。

自分が自分らしくあるために、自分の感受性を大切にしていただければと思います。

自分の感受性くらい 新装版 / 茨木のり子 【本】
created by Rinker