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そもそも「働き方改革」ってなんだ?
まず、そもそも働き方改革とはなんなのでしょうか? これは一言で言ってしまえば「働き方改革=一億総活躍社会実現に向けた改革」です。それではちょっと厚生労働省のリーフレットから引用してみましょう。うーん、ピンとこないなぁ
「働き方改革」は、働く方々が、個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を、自分で「選択」できるようにするための改革です。働く側の事情は様々です。にも関わらず現状の社会、現状の法律ではその事情に応じることができず「働きたいのに働けない」「休みたいのに休めない」という状況が生まれています。 その状況を改善し、個々の事情に応じた働き方ができる環境を作ろう、というのが働き方改革の目指すところなんですね。厚生労働省リーフレット「働き方改革〜一億総活躍社会の実現に向けて〜」より
働き方改革の背景
働き方改革が叫ばれるのには理由があります。次は、働き方改革が必要とされる背景に迫ってみます。少子高齢化による生産年齢人口の減少
「少子高齢化が進んでいる」「人手不足が深刻」と言われても「ふ〜ん」で終わってしまっていることも多いかもしれませんが、働き方改革の背景にはこの2つが大きく関わっています。 ここで一つ、具体的な資料を見てみましょう。
引用:厚生労働省「(参考資料)働き方改革の背景」
人口の減少
2015年時点において、日本の人口は約1億2000万人です。この人口は年々減り続け、50年後の2065年には9,000万人を割り込むと推計されています。 「50年先のことなんて」と思うかもしれませんが、15年後の2030年ですら今より1,000万人近く人口が減少すると予想されていますから決して他人事ではありません。人口が減っていくなら1人あたりの生産性の向上が不可欠になってきますね。
高齢者の増加
次に高齢者の割合を見てみます。 2015年時点で、高齢化率(65歳以上人口が総人口に占める割合)は26.6%です。これは言い換えると「国民の4人に1人が高齢者」ということになります。 それが50年後の2065年には高齢化率は38.4%まで増加し、なんと「国民の4割近くが65歳以上」という社会がやってくると推計されています。「定年引き上げ」や「高齢者も働きやすい雇用環境作り」が進められているのはうなずけます。
生産年齢人口割合の減少
「生産年齢人口」とは、労働する意思の有無に関わらず生産活動(労働)の中心となる人口のことで、日本では15歳〜64歳までを指します。 総人口が減り、65歳以上の高齢者が増えれば働き手である生産年齢人口が減るのは想像がつきますよね。 実際、2015年の生産年齢人口は60.7%ですが2065年には生産年齢人口が51.4%にまで減少すると推計されています。このように、これからの日本は何もしなければ働き手は減っていく一方です。だからこそ、生産性もさることながら、1人でも多くの人が働きやすい環境を整えなければなりません。
- 働き手を増やす
- 1人あたりの生産性をあげる
- 働きやすい環境を整備する
働き手のニーズの多様化
かつての日本は「働く=正社員としてフルタイム勤務」という考え方が主流でした(今でもそうかもしれませんが)。 そのためパートやアルバイト・派遣社員のようないわゆる「非正規雇用者」は、重要な仕事を任せてもらえなかったり、待遇面で大きな格差があったことも事実です。 しかし、今の時代は働く側のニーズも多様化してきており、それに応えていかなければ「働きたいのに働けない」人が増え、さらには「能力ある人を埋もれさせてしまう」ことにもなります。 ここでいくつか具体例をあげてみます。女性の就業意識の変化
近年女性の社会進出は目覚ましいものがありますが、以下の表を見てもそれは明らかです。 就業率とは15歳以上で働いている人の率のことですが、女性はほぼ一貫して増え続けています。 また 平成29年度の労働経済白書 には、最近は単に家計補助的な意味合いで働くというよりも女性の就業そのものに対する意識の高まりが労働参加につながっていると書かれています。 しかし、何もかもがうまくいっているわけでありません。 以下の資料を見てください。
引用: 厚生労働省 「(参考資料)働き方改革の背景」
高齢者の就業意識の変化
女性と同じくらい就業意識が変化しているのが高齢者です。 こちらのデータを見てください。
引用:厚生労働省「(参考資料)働き方改革の背景」
まとめ
この記事では「働き方改革とは?そして今改革が必要な背景とは?」をお伝えしてきました。 「働き方改革」と言うと法改正の内容ばかりが取りあげられ、「なぜ今働き方改革が必要なのか?」という部分がきちんと説明されていないように思います。 現状を知れば、働き方改革の必要性も見えてきます。 この記事がその助けになれば幸いです。合わせて読みたい関連記事
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