こんにちは、ギャラップ認定ストレングスコーチの ゆかねぇ (@officeyuka) です。
ストレングスファインダー(クリフトンストレングス)診断を受けてみたはいいけれど、どうも結果に納得がいかなかったり、自分らしくないような気がして「もう一度受け直したい!」と考える場合があるかもしれません。
でもちょっと待って!
ストレングスファインダーは何度も受け直しても良いものなのでしょうか?仮に受け直すにしても、意味のある受け直し方はあるのでしょうか?
そこでこの記事では、私 ゆかねぇ が実際に受け直した結果もご紹介しながらストレングスファインダーを2回以上受けることについての様々な疑問について解説していきます!
ストレングスファインダーは2回以上受けてもいいの?
まず最初に、そもそもストレングスファインダーは2回以上受けても良いものなのでしょうか。
公式の見解
ストレングスファインダーを2回以上受けることについて、ストレングスファインダーを開発した Gallup(ギャラップ)社 は公式サイトで「推奨しない」と明言しています。
Gallup社 が ストレングスファインダーを2回以上受けることを推奨しない理由 を簡単にまとめると、以下のとおりです。
- テストの解答時間を 1問 につき 20秒 に制限することで直感的な選択を促し、本能的に最も強く反応するもの(つまりその人の本質)を特定しようとしている
- 成人してからは強みに大きな変化は生じないという調査結果もある
- ストレングスファインダーは性格検査ではない
つまり、ストレングスファインダーを受けた結果わかる上位の資質は、その人が生来持っている潜在能力や可能性が示されたものであり、それはテストを何度も受けたところで大きく変わるものではない、と Gallup社 は言っているわけです。
もちろん、ここまではっきりと「受ける必要はない」と言うだけの調査・研究が長期間にわたってなされているのは言うまでもありません。
実際に受け直した私の結果からわかること
公式の見解はあくまでも「2回以上受ける必要はない」とは言っている。とはいえ実際に受け直したらやっぱり結果は変化するのではないだろうか。
そんなふうに考える方もいらっしゃるかもしれません。たしかに気になりますよね。
そこでズバリ!私が実際に受け直した結果の変化をご紹介します(最新の結果が一番左に来ています)。
私は過去3年間で3回、およそ1年半ごとにストレングスファインダーを受けているのですが、表にした結果からは次のようなことが見えてきました。
- 3回ともTOP5に現れた資質が3つある(達成欲・学習欲・共感性)
- あとの2つも、3回のうち2回は TOP5 に現れているし、少なくとも TOP10 には現れている(最上志向・未来志向・ポジティブ)
- 順位の変動は多少あるにせよ、「TOP5」に現れる資質にほとんど変化はない
そうなのです。
たしかに順位の変動は多少ありますし、6位以降(表に掲載していない11位以降は特に)はより大きく変動している資質もあるのですが、TOP5 に現れている資質そのものにほとんど変化はなかったのです。
この結果はあくまでも私の結果ですし、「5つとも変化なし」「TOP5がほとんど入れ替わった」という方も中にはもちろんいらっしゃるのでしょう。
それでも、よほど特殊な状況(精神的に追い詰められた仕事環境など)で診断を受けないかぎり、TOP5 に現れる資質にほぼ変化はなく、少なくとも TOP10 には現れているということが言えると思います。
ストレングスファインダーを2回以上受ける意味はあるの?
ストレングスファインダーを2回以上受けることは公式としても推奨しておらず、実際に私が受け直した結果でも TOP5 に出てくる資質にほとんど変化はありませんでした。
それでも、私が多くのクライアント様のコーチングをする中で「ストレングスファインダーを受け直す意味はある」と感じた場面があったことも事実です。
そこでここからは、ストレングスファインダーを2回以上受ける意味があると思われるとき、あまりないと思われるときを私の実感を元にお話していきます。
受ける意味があると思われるとき
ストレングスファインダーを2回以上受ける意味があると思われるのは次のようなときです。
① 健康診断のように定期的に診断するとき
健康診断は、たとえ健康であっても隠れた変化を発見したり、自分の体が一定に(健康に)保たれているかを確認するために定期的に受けるものです。
それと同じように、ストレングスファインダーも定期的に受け、その時々の微妙な変化や安定具合を確認するというのは複数回受ける意味があると私は思います。
明らかに不自然な、「自分らしくない」と思えるような変化があった場合には、もしかしたら現状で大きなストレスを抱えていたり、自分自身の強みをうまく活かせていない可能性があります。
特に過剰な負担や悩みを抱えているときは、本人が気づいていなくても無意識のうちに思考にフィルターがかかり、本来の自分でない結果が出ることが多いです。
そのような「自分でも気づかない変化にいち早く気づき、修正する」ためにも、1年に1回など定期的にストレングスファインダーを受けるのはありではないかと私は考えます。
② 結果に違和感を覚えたとき
数年前に受けた結果を改めて見返してみると、どうも今の自分とは違う気がする…。
このように過去の結果に違和感を覚えたとき、ストレングスファインダーを受け直す意味があるのではないかと思いますし、おそらくこのパターンで受け直された方が一番多いのではないかと感じています。
この違和感は、ストレングスファインダーを受けた直後に「納得いかない」と感じる感覚とは少し違います。
どちらかというと「かつての自分から成長したのではないか」という前向きな違和感、とでも言えばよいでしょうか。
人間は日々変化していますから、過去とまったく同じ自分ということはありえません。
強みも同様です。本質的に持っている強みは変わらないかもしれませんが、以前はまだ強みとして磨かれていなかったものが時や経験を経て成熟し、上位に現れてくることはじゅうぶんにありえます。
このような前向きな変化を感じたときにストレングスファインダーを受け直すと、自身の成長や成熟を感じる結果が現れることが多いです(私もそうでした)。
なにより「今の強み」がわかれば、強みの活かし方・磨き方を修正し、より自分らしく生きていくことができます。
過去の結果に対して決してネガティブなものではなく、ポジティブな違和感を覚えたときは、ストレングスファインダーを受け直すチャンスかもしれません。
受ける意味があまりないと思われるとき
反対に、ストレングスファインダーを2回以上受ける意味があまりないと思われるのは次のようなときです。
①診断結果に納得がいかないとき
ストレングスファインダーを受けると、テストが終わると同時に結果を見ることができます。
この結果を見た直後に「この結果は自分じゃない」と思ってしまうように、診断結果に納得がいかないときはストレングスファインダーを受け直す意味はあまりないでしょうしおすすめもしません。
なぜなら、ストレングスファインダーを受けた結果現れてくる上位資質はその人が本来持っている潜在能力や可能性であり、むしろ自分でも気づいていない場合が多いからです。
もし診断結果に納得がいかない場合は、まず次のようなことをしてみると良いでしょう。
- 結果と共に示されるレポートを読む
- ストレングスファインダーに関する書籍(「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう
」)を読む - 結果を家族や知人に見せ、共有する
このように自分でやれるだけのことをやってみても「まだ納得がいかない」という場合は、ストレングスコーチのコーチングを受けるのも一つの手段です。
ストレングスコーチは Gallup社 の研修を受けた強みのスペシャリストです。きっと力になるでしょう。
②あまりにも短いスパンで受けるとき
もしかしたら「最初の診断のときは体調が悪かった」「気分が乗っていなかった」など、自分自身がベストコンディションでなかったということはあるかもしれません。
それでも 1ヶ月 や 1週間 など、あまりにも短いスパンで受け直すのはおすすめしませんし、あまり意味もないかと思います。
というのも「回答時の気分は結果にほとんど影響しない」と Gallup社 は明言していますし、実際のところ 1ヶ月 で結果が大きく変わることはまずないはずです。
3ヶ月・半年でも短いでしょう。
たとえ受け直すとしても、せめて1年は間隔を空けたほうがいいのではないかと私は考えます。
ストレングスファインダーを2回目以降受けるときの注意点
何かしらの事情があり、ストレングスファインダーを2回以上受けることになっても、システム上は可能です。
基本的には1回目と同じように進めればよいのですが、1点だけ大きな注意点があります。
それは、登録時に必要な「ユーザー名」だけは同じものが使えないということ。
つまり、1回目に受けたユーザー名で再度受けることができないため、診断の都度新規アカウントの登録が必要になるのです。
新規アカウントの登録画面は次のとおり。
ここで、ユーザー名だけは違うものを入力します。
それ以外のメールアドレス、氏名やパスワードなどは同じでも問題ありません。
まとめ
再三お伝えしているように、ストレングスファインダーを2回以上受けることを公式では推奨していません。
それでも、人は成長し、変化します。
それに伴って資質の現れ方が変わってくるのは、むしろ自然なこととも私には思えます。
「今受け直すべきなのか、そうではないのか」と迷ったとき、この記事が指針になれば嬉しいです。
もちろん、ご相談などもいつでもお寄せくださいね。