こんにちは、 ゆかねぇ (@officeyuka) です。
電子化の流れが進み、ペーパーレスの波が押し寄せる今の社会。
いいと思います。大賛成です。どんどん進めていただきたい。
ただ、自分にとって大事なものまで無理矢理電子化してしまうのはちょっと違う気がしています。
そこでこの記事では、私が実際に電子(IT機器やソフトなど)を使ってみたうえで、結局紙に戻ったものや戻らなかったもの、そして本当に大切にしたい判断基準についてお伝えします。
紙に戻ったもの
まずは、あれこれ電子化を試みてみたものの、結局紙に戻ったものをご紹介します。
タスク管理
タスク管理ほどあらゆるソフトやアプリ、方法を長い間試し続けたものはありません。
ざっと思い出せるアプリだけでも…。
- TaskChuteCloud(タスクシュートクラウド)
- Todoist(トゥードゥーイスト)
- Toodledo(トゥードゥルドゥー)
- Trello(トレロ)
本当はもっとあったはずですが、もはや思い出せません(汗)。
そのほかにも、apple製品に標準で搭載されているリマインダーやカレンダー、google にkintoneなどなど、とにかく「タスク管理」と聞けばとりあえず試してみていました。
でも、結論を言うとどれもしっくりこなかったのです。
「帯に短し襷(たすき)に長し」というのはまさにこのことで、「この機能はあるけどあの機能はない」というジレンマがどのアプリにもありました。
そのため、最終的にタスク管理は紙で行うことに。
当初はノートを使っていたのですが、年が改まるタイミングで購入したのがほぼ日手帳です。
ほぼ日手帳のA6サイズ版(オリジナル)は、10年近く前に日記として使用したことがありますが、今回はA5版のカズンを選びました。
ほぼ日手帳は1日1ページというのが特徴で、毎日のページ上部にはチェックボックスがついています。
もちろん、タスクがこれだけで収まることはまずないので、あとは適宜自分でチェックボックスを付け足しながら使っています。
私の場合、紙だと自分の好きなように区切ったり書いたりできますし、また「書く」という行為で頭にも残りやすいのでタスク管理を紙に戻して良かったです。
ノート類
自分の考えをまとめたり、人の話を聞いたときにメモしたり、というときには書き留めるためのノートが必要です。
このノートについても、個人事業主としてやっていくと決めた際に「後々記録として残せるし、紙も減らせるし電子化しよう」と考えて iPad を購入しました。
私が購入したのはiPad Pro 11インチです。
なんといってもApple Pencilで文字が書けるのが魅力。
iPad に標準搭載されているメモを使ったり、GoodNotes5というアプリ(有料)をダウンロードして使ったり。
およそB5サイズでそんなに重くないというのもあって、当初は重宝していました。
でも、です。
どうしても書き心地がしっくりこなかったのです。
「そりゃガラス面にペン乗せてるんだから当たり前でしょ」というお話なのですが、なんとか慣れようと使い続けたもののダメでした。
普通の紙だと、書くときにわずかでもペン先が紙に沈みます。この感覚がめちゃくちゃ大事だと気づいたのです。
特に私は筆圧が強いようで(今回わかった)、iPad に文字を書こうとすると無駄な力が入ってしまって肩凝りにまでなる始末。
そのため、今は考えを書き出したりブログの構成をしたりするときは裏紙を使ったり、メモを取るときはルーズリーフを使ったりなどで対応しています。
ここでも「書く」という指先の感覚が効いて、私の場合は考えがまとまりやすいです。
もし「どうしても残しておきたい」というのであれば、iPhone のメモにもスキャン機能が搭載されていますので、そちらで対応できますし。
また iPad も、自宅のパソコン代わりとして外出時に変わらず活用しているので問題ありません。
本
電子書籍はすっかり定着した感がありますし、私もかつてはKindleそのものを購入したり、iPad 購入後は iPad で Kindle本 を購入して読んでいました。
電子書籍は紙の本がかさばらないし、マーカーだって引けるし、紙の本よりお安かったりするのでいいですよね。
いいんです。わかってるんです。わかってるんですけど。
やっぱりダメでした。紙の本がいい。
読みたいところにさっと戻れたり、目に優しかったりというのもありますが、ここでもやはり指先の感覚が欲しかったんです。
紙の本の場合、装丁の触り心地やページの感覚が本の記憶の一部になります。これがどうしても私には必要でした。
そのため、今はよほどのことがないかぎり本を購入するときは紙の本です。
ただ、どうしても「いつでも持ち歩き、読めるようにしておきたい」という本は、紙の本と電子書籍の両方を購入しています。
電子書籍はKindleのアプリをダウンロードすればスマートフォンでも読めるので身軽です。
紙に戻らなかったもの
続いて「これは断然電子の方が便利」と考え、紙には戻らなかったものです。
スケジュール管理
元々「手帳に予定を書き込む」という習慣があまりなかったせいもありますが、スケジュール管理は圧倒的にアプリなどで管理するのが便利ですし間違いも少ないです。
私が現在 iPhone で使っているのはmocaというアプリ。
moca は apple の標準カレンダーと同期していますから、予定はパソコン(私はパソコンも Mac なので)でも iPad でも同じものが見れます。
出先での打ち合わせの際もスマートフォンならすぐ入力できますし、スケジュール管理を紙に戻すことは今のところは考えていません。
ネット上の情報管理
インターネット上で気になった情報までいちいちプリントアウトするようなことは、さすがの私でもやりません。
ただその情報をどうやって管理するかはあれこれ試しました。
結果的に落ち着いたのはevernote(エバーノート)です。
無料で使用する場合には月間のアップロード容量が制限されていたり(60MB)、使用できる機器の数が制限されていたり(1アカウントにつき2台まで)しますが、それでもある程度はカバーできます。
インターネット上の情報については、管理する方法が変わったとしても紙で管理することは今後もないでしょう。
判断基準は「他人の意見」ではなく「自分の心」
私は電子化に反対するつもりもありませんし、どちらかといえば「いいぞもっとやれ」派です。
ただ、それはビジネス上であったり、組織レベルの話。
自分の身の回りであったり、自分自身のことまでなんでもかんでも電子化する必要はないと思うのです。
とはいえ、私も以前は「何もかもペーパーレス化すべき」という他人の声や、「いつまで紙で消耗してるの?(笑)」的な他人の意見を聞いて「うんうんそうだよな、電子化だ!」なんて思っていました。
そして色々と電子化してみて、違和感を感じつつも「いや、これは慣れなきゃいけない。紙に戻るなんて退化と同じだ」と自分の心の声を無視していました。
でも、今は思います。
体のわずかな感覚って本当に大切で、そこで感じた違和感は絶対に無視してはいけないって。
実際、いくつかのことを紙に戻しましたが、心も穏やかですし頭もよく回ります。思考の整理がスムーズです。
他人の意見をまったく聞き入れないのは問題ですが、一度試してみて「ああ、やっぱり私はこっちじゃない」と思ったなら自分の心を優先させればいい。
その方がパフォーマンスもクオリティも間違いなく上がります。他人の意見なんて「知らんがな」です。
まとめ
「他人の意見より自分の心」という判断基準は、「紙か、紙以外か」というお話だけでなくすべてに当てはまると私は考えています。
迷ったら自分の心に聞く。そのためには自分のわずかな感覚を大事にする。
その積み重ねが「ブレない自分」につながっていくのだと思います。