こんにちは、ギャラップ認定ストレングスコーチ・社会保険労務士の ゆかねぇ (@officeyuka) です。
ストレングスファインダー34の資質のひとつである「共感性」。
「共感性」という資質名だけ見ると「わかる、すごくわかる!」と寄り添ってくれるイメージがわきますが、はたして本当にそれだけでしょうか。
この記事では「共感性」について特徴や活かし方を詳しく解説していきます。
共感性のキーワードは、実は「直感」です。目に見えないものを感じ取る力を持っているのが共感性さんなのです!
共感性の特徴
「共感性」は、ストレングスファインダー34のうち「人間関係構築力」に分類される資質です。
さっそく 共感性 の特徴を見ていきましょう。
共感性の英語名
共感性 の英語名は「Empathy」です。
「Empathy」は日本語に訳すと「共感、共感的理解」という意味になります。
似た意味を持つ「Sympathy(いわゆる『シンパシー』)」と比較すると、Sympathy は「同情、同感」といった意味があり、他人と感情を共有するイメージ。
一方の Empathy は自分と他人とを同一視せず 、他人の気持ちを汲み取って理解できるというイメージを持っていただけるとわかりやすいでしょう。
共感性の本質
共感性 は「他人の感情を理解できる資質」とよく言われますが、その本質にあるのは実を言うと「直感の鋭さ」です。
感情は目に見えないもの。
つまり目に見えないものを感じ取る力=直感に優れ、その感覚で他人の感情だけでなく場の雰囲気や世の中の流れさえ感じ取れるのが共感性の真髄です。
共感性を上位に持つ場合の行動
共感性 を上位に持つ場合、相手の感情を自然と察知することができます。そして適切な言葉をかけたり、ただじっとそばに寄り添ったりといったことをします。
いわば「相手が今何を必要としているかがわかる」とでも言えば良いでしょうか。決して同意や同調はしないけれど、相手がどのように世界を見ているのかがわかるんですよね。
だから相手や相手の状態に応じて感情面でのアプローチ方法を自在に変えることができるのです。
また感情表現が豊かで、心で感じたことを思いっきり表現することに喜びを覚えるのも共感性さんの特徴。
こうお伝えすると「『感情がすぐ顔に出る』って言われるんです(苦笑)」とおっしゃるクライアントさんの多いことと言ったら!
逆に言うと感情を表に出すことを制限されるのは非常に苦しく、共感性も直感もどんどん鈍っていく結果となってしまいます。
さらに、感情が行動を決めたり意思決定する際の重要な要素となるのも共感性さんです。
いくら理屈で「こうすべき」「これが正しい」と言われても、「なんとなく嫌な予感がするから」「ピンときたから」といった自分自身の感覚・感情を信じて行動し、それがうまく行くんです。
いずれにせよあらゆる場面で直感を駆使し、感じ、行動する。
それが共感性さんと言えます。
共感性が弱みとして働くと…
どの資質もうまく使えているときは良いのですが、使い方を間違えると弱みとして働き、妨げになってしまうことがあります。
共感性 が弱みとして働くと、他人の感情(特に不安や恐れといったネガティブな感情)に飲み込まれてしまうことがあります。
共感性の心はまるでスポンジのよう。そのため相手のエネルギーが強いと、頭の上からバケツの水をかぶったかのように感情をまるっと引き受けてしまい、苦しくなってしまうんですよね。
また相手の気持ちがわかるがゆえについ介入しすぎてしまうこともあります。
とはいえ弱みは、自分の成長を阻害したり他人に迷惑をかけていなければ、基本的に気にしなくてよいと私は考えています。
弱みとして働くことを恐れるあまり、資質が持つ素晴らしい強みが消されてしまっては本末転倒ですからね!
共感性の活かし方
共感性 の特徴を知ったら、次は実際に仕事や生活に活かして「強み」にまで磨き上げていくことが大切。
そこでここからは、共感性 の活かし方を見ていきます。
共感性を持っている人が身近にいる場合
共感性 を上位に持っている人が身近にいる場合、「あの人はどう考えているんだろう」と思うような相手がいたらそっと聞いてみると良いです。
部下や取引先、家族など「直接は聞きにくいな…」と思う相手っていますよね?そういう方が何をどう考え、どうしてほしいのかを共感性さんは感じ取ることができます。
そして「こうじゃないかなぁ」と教えてくれるのでぜひ聞いてみてください。
ちなみに共感性が上位資質の私、若い頃はこの手の相談(特に恋愛相談)をやたら受けました(笑)。
あとは共感性さんにとって感情(直感)が意思決定の重要な要素であり、すべてと言っても過言ではありません。
だからどれだけ根拠のあるデータを示そうが、正しいことを伝えようが「なんとなく違う気がする」と思えばてこでも動きません。
でも共感性さんの直感に基づいた判断は正しいことがほとんどです。ですからどうか感情や感覚を大事にしていることは理解してあげてください。
共感性はこう活かす!
自分自身が 共感性 の才能を強く持っている場合、活かすには次のような方法があります。
活かし方① 感情アプローチを活かせることをする
共感性さんは相手が今どうしてほしいか、何を求めているかが自然とわかり、それに対して働きかけもできます。
この能力は共感性さんにとっては当たり前のことでも、他の方にしてみたらそうやすやすとできるものではありません。
ですのでぜひ相手に応じた感情アプローチができる能力を活かせることをやっていただきたいです。
プライベートで誰かの相談相手になるもよし、仕事でお客様のニーズを汲み取って適切な提案をする業務につくもよし。
私は若い頃居酒屋で接客をしていましたが、お客様がどうしてほしいかを察し、先回りして接客していたので「なんでわかるの⁉︎」とよくびっくりされました。
とはいえ接客業でなくても、人と関わることであればどんな場面でも役立てることができるはずです。
また使えば使うほど能力は磨かれていきますから、常に相手の気持ちを汲み取って接することを意識していただくとよいでしょう。
活かし方② 自分の心は徹底して守る
共感性さんは良くも悪くも相手の感情や場の雰囲気をスポンジのように感じ取ってしまいます。
それがプラスのものばかりであれば良いでしょうがなかなかそうはいきませんし、特に不安や恐れといったものほど飲み込まれてしまいがち。
ですからもし他人やその場のネガティブな感情に巻き込まれそうになったら、意図的に心の窓を閉ざすことをおすすめします。
イメージとしては自分の心を両手でしっかりと包み込む感じ。
資質を活かすというのは何も「使う」だけではありません。健やかに保つためには「守る」ことも必要です。
特に共感性さんについては感情という目に見えないものを感じ取ることができる分、意識しておかなければあっという間に感情の渦に巻き込まれてしまうんです。
共感性を活かすためにこそ、自分の心は徹底して自分で守る。
ぜひ意識してみてください。
活かし方③ 感情をきちんと出し尽くし、味わい尽くす
最後にお伝えしたいこと。それは自分の感情をきちんと出し尽くし、味わい尽くしてほしいということです。
子供の頃から教え込まれたせいか、私たちは「感情が顔に出るのは恥ずかしいこと」「怒りは出さないほうがいい」「人前で泣くなんて」と感情を表に出すことを躊躇しがちです。
でも感情はプラスもマイナスも含め全部きちんと出さないと心に偏りが生じます。そしてなにより「感じる心(直感)」がどんどん鈍っていきます。
共感性さんにとって直感がすべてと言ってもいいということは再三お伝えしているとおり。つまり感情を抑えこんでしまうと共感性の持つ素晴らしさが何もかも消えてしまうのです。
といっても「手当たり次第に怒りを周囲にぶつけろ」とか「気を引くために泣き叫べ」とかそういうことを言っているのではありません。
ノートに煮えくり返った思いを気が済むまで書き殴る、一人カラオケで歌いまくる、泣ける映画を見て号泣するなど、発散の仕方はいくらでもあります。
大切なのはすべての感情を出し尽くすだけでなく、「自分は何に怒り、何に悲しみを覚えているのか」をきちんと感じ、味わい尽くすこと。
そうすることで感情を感じるアンテナが再び感度を取り戻し、共感性が本来の力を取り戻していきます。
何かがうまくいっていないとき、それはもしかしたら感情を自分の中に閉じ込めているからかもしれません。
そんなときは思う存分自分自身の感情を出し尽くし、何より味わい尽くしてください。
それがきっと、自分らしさを取り戻すきっかけとなるはずだから…。
まとめ
ストレングスファインダー34の資質に優劣はなく、どれも素晴らしいものばかり。
その中で「共感性」という資質は、目に見えない感情を感じ、表現することができる素晴らしい才能です。
ぜひその才能を理解し、磨き上げることで、自分自身の生き方や他人との関係作りに役立てていってくださいね!
ギャラップ認定ストレングスコーチ、 ゆかねぇ (@officeyuka) でした。
Youtubeでも配信中
共感性について Youtube でも解説しています。音声のほうが理解しやすい方はこちらもご覧ください。