こんにちは、ギャラップ認定ストレングスコーチ・社会保険労務士の ゆかねぇ (@officeyuka) です。
ストレングスファインダー34の資質のひとつである「原点思考」。
「原点思考」という資質名だけ見ると「スタートに立ち返る」といったイメージがわきますが、はたして本当にそれだけでしょうか。
この記事では「原点思考」について特徴や活かし方を詳しく解説していきます。
原点思考のキーワードは「過去から学ぶ」です。過去を知ることで今を生き、未来へ進んでいけるのが原点思考さんなのです!
原点思考の特徴
「原点思考」は、ストレングスファインダー34のうち「戦略的思考力」に分類される資質です。
さっそく 原点思考 の特徴を見ていきましょう。
原点思考の英語名
原点思考 の英語名は「Context」です。
「Context」はそのまま日本語に訳すと「文脈、前後関係、(物事の)背景」という意味になります。
「原点」だと「物事の始まり、基準」といった意味合いがあり、本来の意味と少しズレるため「わかりにくい」と感じる方が多いかもしれません。
実際には物事の筋道、前後のつながり、背景を考える資質と捉えていただくとわかりやすいでしょう。
このようにストレングスファインダーの資質名は英語の名称を直訳したほうが意味が理解しやすいことが多くあります。
他の資質でも試してみてくださいね。
原点思考の本質
原点思考 の本質には答えは過去にあるという確信があります。
「過去から学ばない者は同じことを繰り返す」ことを本能的に知っています。
だから現在を理解するために過去を振り返ります。未来へ進むためにもまず過去をたどります。
そうすることで今自分が何をすべきかを知り、力強く前に進むことができるのです。
原点思考を上位に持つ場合の行動
原点思考 を上位に持つ場合、過去について考えることが好きです。
と言ってもみんながみんないわゆる「歴史好き」なわけではありません(「歴史の勉強は大嫌いでした」というクライアントさんもいらっしゃいました)。
たとえば、何かしようとするときは過去の事例に目を向ける。
新しい人と出会ったときは相手の生い立ちや経歴を知ろうとする。
仕事を引き継いだら、まず前任者がどのようなやり方をしていたかを探る、など。
つまり当初の計画、原型、意図、原因といった「もともと」の部分を理解してから行動するんですね。
また過去を理解するだけでなく、これまでの流れや経緯を大切にするため、過去がないがしろにされる状況がとても苦手(というか嫌い)です。
あとは過去のことを非常によく覚えているのが原点思考さん。時に驚異的な記憶力を持っていらっしゃることもあり、多くの情報をお持ちだったりもします。
このように書いてくると、原点思考さんは過去だけを大切にしていて、過去に生きることを求めているように思えるかもしれませんが、決してそうではありません。
原点思考さんには「切り捨てることができる過去」と「これからの未来のために大切にし続けなければいけない過去」を見極める目があります。
だから過去と未来をつなぐことができる。非常にユニークな才能の持ち主なのです。
ちなみに原点思考さんの口グセは「そもそも」です。今までかなりの高確率で「そもそも」を聞いてきました(笑)
原点思考が弱みとして働くと…
どの資質もうまく使えているときは良いのですが、使い方を間違えると弱みとして働き、妨げになってしまうことがあります。
原点思考 が弱みとして働くと、どうしても過去に固執してしまうことがあります。
ですので「本当は前に進むために振り返ったのだ」ということを忘れないようにしておくことは大切かもしれません。
とはいえ弱みは、自分の成長を阻害したり他人に迷惑をかけていなければ、基本的に気にしなくてよいと私は考えています。
弱みとして働くことを恐れるあまり、資質が持つ素晴らしい強みが消されてしまっては本末転倒ですからね!
原点思考の活かし方
原点思考 の特徴を知ったら、次は実際に仕事や生活に活かして「強み」にまで磨き上げていくことが大切。
そこでここからは、原点思考 の活かし方を見ていきます。
原点思考を持っている人が身近にいる場合
原点思考 を上位に持っている人が身近にいる場合、原点思考さんは経緯を大切にし、物事の背景を知ることで次へ進めます。
ですから決定に至るまでの経緯や背景、自己紹介なら生い立ちなど、今に至った流れを共有してあげると理解も行動も早いでしょう。
闇雲に「やれ、考えろ」と言っても原点思考さんは固まってしまい動くことができませんから。
また他者に対して経緯やいきさつを説明しなければならないときは、ぜひ原点思考さんの力を借りてください。
抜群の記憶力と時系列に沿った説明で、「なぜこうなったのか」をわかりやすく伝えてくれるはずです。
原点思考はこう活かす!
自分自身が 原点思考 の才能を強く持っている場合、活かすには次のような方法があります。
活かし方① 問題に直面したときは経験を思い出す
「過去に答えがある」と知っている原点思考さんも、いざ自分ごととなると目の前のことに気を取られ、振り返ることをなおざりにしてしまいがちです。
でも思い出してください。過去に同じような経験はありませんでしたか?
似たような場面で乗り切れたことはなかったですか?
そう、答えはすべて自分の中にあるのです。
経験という過去ほど心強いものはありません。ですから何か問題に直面したときは、まずご自身の経験を思い出し、解決の糸口を探ってみると良いでしょう。
活かし方② 積極的に過去にひたる時間を作る
原点思考さんが元気をなくしているとき、ストレスが溜まっているとき、それはもしかしたら過去にひたる時間が不足しているのかもしれません。
元来が過去について考えることを好む原点思考さんです。「何かがうまくいっていない」と感じたら積極的に過去にどっぷりとつかる時間を作りましょう。
歴史的な建物を訪れるもよし、古いアルバムをめくるもよし、好きな作家がいればデビュー作から読み直すなんていうのもおすすめ。
思う存分過去に触れることで今を生きる力が戻ってきますよ。
活かし方③ 過去があるからこそ前に進めることに自信を持つ
最後に強くお伝えしたいこと、それは過去があるからこそ前に進めるということにもっと自信を持ってほしいということです。
最近は「今を生きろ」「前だけ見て進め」「過去なんて振り返るな」といった風潮が少なからずあるように感じます。
そのため過去を大切にする原点思考さんからは「このままの自分でいいのだろうか」と不安の声を聞くことが多いんですよね。
でも原点思考という資質は決して過去にしがみつく資質ではありません。今を生き、未来へ進むために過去から学ぶ資質です。
私はよく、原点思考を車のバックミラーに例えます。
車を運転するときにバックミラーがなかったら、果たして運転できるでしょうか。
後ろの車の状況や、急に人が飛び出してくる可能性がわからないまま運転することはとても危険ですよね。
つまり原点思考さんは後ろ(過去)を常に見続けるからこそ今(現在)この瞬間に正しい判断ができ、前(未来)へ進んでいくことができるのです。
そのことにもっともっと自信を持ってください。
過去を信頼し、自分を信頼し、力強く前に進んでいってください。
その姿が自分はもちろん、周囲の人々にも安心感と信頼を与えるのですから。
まとめ
ストレングスファインダー34の資質に優劣はなく、どれも素晴らしいものばかり。
その中で「原点思考」という資質は過去を活かし未来へ進むことができる素晴らしい才能です。
ぜひその才能を理解し、磨き上げることで、自分自身の生き方や他人との関係作りに役立てていってくださいね!
ギャラップ認定ストレングスコーチ、 ゆかねぇ (@officeyuka) でした。
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原点思考について Youtube でも解説しています。音声のほうが理解しやすい方はこちらもご覧ください。